家づくりコラム
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結婚や出産に合わせた住宅購入のポイントは?立地や広さから周辺施設まで解説
結婚や出産など、人生の大きなイベントに合わせて住宅を購入する方は多いのではないでしょうか。その際は、イベントの種類に基づいて住宅の間取りや立地などの条件を決めることが一般的です。しかし、人生はその後も長く続くことを考えると、長期的な目線も取り入れて住宅の条件を決めた方が良いでしょう。
本記事では、結婚や出産などに合わせた住宅購入のポイントについて詳しく解説します。
- 目次
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結婚や出産を機に購入する住宅の条件
家を建てる土地探しの方法とメリット・デメリット
家を購入するタイミング
知っておきたい一戸建てとマンションの違い
一戸建てとマンションはどちらが向いている?
まとめ
結婚や出産を機に購入する住宅の条件
結婚や出産を機に購入する際は、複数人で住むこと、お子様を育てることなどを踏まえて住宅を選ぶとよいでしょう。間取りや周辺施設など、おすすめの住宅の条件について詳しく解説します。
間取り
結婚後、お子様を持つ可能性がある場合、将来的に子供部屋を考える必要があります。また、趣味やライフスタイルに合った部屋を作ることも大切です。お子様と生活空間を分けることで、お子様が思春期を迎えられても、お互いにストレスない生活を送りやすくなります。
そのほか、リビングやキッチンの配置、寝室の広さなど、お互いの好みを考慮し、快適な間取りを考えましょう。複雑な間取りや部屋数が多すぎる住宅は、無駄な部屋ができてしまい後悔する恐れがあります。
周辺施設
お子様を持つ予定の場合、近くに学校があるかどうかも重要です。幼稚園、小学校、中学校、高校など、お子様が大人になるまでに通える施設がどこにあるか確認しましょう。学習塾や習い事ができる場所などもあれば、さらに充実した教育を受けることができます。
また、公園や遊び場が近くにあると、休日の過ごし方の幅が広がります。お子様も友達同士で遊ぶ機会が増え、活発に過ごすことができるでしょう。
そのほか、スーパーやコンビニ、緊急時や日常の健康管理のために、病院やクリニック、薬局があることもポイントです。
実家との距離
実家との関わり方には個人差があります。近くに住むとストレスを感じるため、他府県に家を建てる方もいるでしょう。将来的に介護をする予定がある場合は、近くに家を建てるか二世帯住宅も視野に入れることが大切です。
また、共働きのためにお子様の面倒を見てほしい場合も、近くに家を建てるのが望ましいでしょう。
長い人生を快適に過ごすための住宅選びのポイント
結婚や出産だけではなく、その他のイベントや理想の老後などまで踏まえて、住宅を選ぶことが大切です。次のポイントも住宅選びの条件に取り入れましょう。
断熱性にこだわる
断熱性が高い住宅は冷暖房効率が高いため、冷暖房費用を削減できます。月々1,000円程度の削減でも、長期的に見れば数百万円もの節約になります。ランニングコストが抑えられることで、突発的な支出や趣味などにあてるお金が増え、より豊かな生活を送ることが出来るでしょう。
また、断熱性が高ければ、季節や気象条件に左右されずに室内の快適な温度を保つことができます。夏は涼しく冬は暖かい室内環境が実現され、暮らしやすさが向上します。
結露や湿気による建物の劣化も少ないため、メンテナンスコストの削減にもつながるメリットもあります。
地域の文化を確認する
地域のコミュニティや文化活動は、新しい友人を作ったり、趣味を楽しんだりする機会となります。地域特有の文化、価値観についても知っておき、それを受け入れられるかどうかを確認しておきましょう。
そのほか、将来的な都市計画や開発計画による発展にも注目が必要です。開発が進む地域は土地の価値も上がる傾向にあるため、お子様に土地を資産として残したい場合はチェックしておいた方がよいでしょう。
自治体の補助金を確認する
住宅を購入・改修する際に、自治体の補助金を利用できる場合があります。初期費用やランニングコストを削減できるため、事前にチェックしておきましょう。
新築住宅やリフォーム、省エネ対策など、さまざまな補助金があります。自身のニーズに合致する補助金があるか確認し、確実に申請して利用しましょう。また、住宅関連以外でも補助金が充実しているかどうか確認が必要です。
例えば、物価が上がったときの対策として自治体が独自に補助金を支給するケースがあります。そのほか、子供関連用品の購入費の補助金、バリアフリー化にかかった費用に対する補助金など、その種類はさまざまです。利用できる補助金が多くなればなるほどに、暮らしにかかるコストを削減できます。
安全性にこだわる
住宅周辺の道路の交通量が多い幹線道路や大型車の多い道路の場合、命に関わる事故につながりやすい傾向があります。特に、小さなお子様がいる場合は、飛び出しによる交通事故が懸念されるでしょう。
安全な歩道が広く確保されているか、自転車道と分かれているかをチェックしてください。歩道が広い場合、お子様と一緒でも快適に歩くことができます。
中でも、通学路の安全性は特に重要です。通学路においては、人通りの多さや死角の有無、防犯面、交通面に注目しましょう。危険な道は通らないか、登校班があるかどうかなどを確認しましょう。
コミュニケーションの取りやすさ
家族とのコミュニケーションの取りやすさにも注目が必要です。リビングダイニングに仕切りがない場合、自然に家族との会話が生まれます。お子様の宿題や様子を見ながら家事をしたり、部屋でくつろいだりできる場合もあります。
対面式のキッチンは、料理をしながらお子様とコミュニケーションを取りやすいでしょう。また、リビングダイニングを通って子供部屋に行く間取りなら、家族とのコミュニケーションの機会が増え、精神面の変化に気づきやすくなる傾向があります。
十分に収納スペースを作る
結婚や出産を機に住宅を購入する場合、荷物がこれまでよりも増えることを踏まえ、ご家族様に合った収納スペースを設けることが大切です。収納スペースが足りない場合、部屋に棚やラックを置くことになります。そうなると、自由に使えるスペースが減り、窮屈な印象を与えてしまいます。
必要な広さの押し入れやウォークインクローゼットを設けることで、広々とした部屋を実現できます。
家を購入するタイミング
結婚や出産に遭わせて住宅を購入すると決めていたとしても、年齢や経済状況によってはタイミングをずらすという選択も視野に入れることが大切です。家を購入するタイミングについて詳しく見ていきましょう。
どれだけ遅くとも45歳までに購入する
国土交通省の「令和3年度住宅市場動向調査報告書」によると、一戸建てやマンションを問わず、世帯主の年齢で最も多いのは30代でした。これは、住宅ローンを契約できる年齢が関連しているものと考えられます。
住宅ローンの最長期間は通常35~40年とされています。35年ローンを組む場合、30歳までにローンを組まなければ65歳以降に年金収入のみになってもローンを返済しなければなりません。住宅ローンを契約するのが遅くなればなるほどに契約年数が短くなり月々の返済額が高くなります。もしくは、老後も数年にわたり住宅ローンを返済することになり、急な出費が起きた際に経済的に困窮するリスクが高まります。
これらを踏まえると、45歳までには住宅を購入した方がよいと考えられるでしょう。住宅の中でも中古住宅であれば、45歳で20年ローンを組めば、月々の返済額の負担を抑えつつ老後までに完済を目指せます。
ただし、中古住宅でも立地や敷地面積によっては多額のローンを組むことになるため注意しましょう。
十分な貯金額がある
家を購入する際は、頭金を支払う必要があります。頭金を住宅ローンに組み込むことも可能ですが、少しでも返済額を減らすためにも貯金とのバランスを考慮しながら頭金を支払った方がよいでしょう。頭金は購入額の20%程度が目安とされていますが、そのときの経済状況や月々の返済額の予算、完済年齢などを踏まえて、増減させることが大切です。
また、家の購入には諸費用がかかります。登記費用、仲介手数料、印紙税、保険料などに合計100万円近くかかるため、予想以上に初期費用がかかったとの声は少なくありません。住宅を購入しても生活防衛金として生活費の1年分は貯金が残ることがベストです。
知っておきたい一戸建てとマンションの違い
住宅を購入する際は、一戸建てとマンションの違いを理解し、どちらが自身に適しているのかを考えましょう。一戸建てとマンションの違いは次のとおりです。
マンション | 一戸建て | |
---|---|---|
管理 |
・管理会社が共用部分の管理と清掃を行う ・管理費用や修繕積立金がかかる |
・自分で土地と建物を所有・管理できる ・自己管理が必要で、メンテナンス費用がかかる |
セキュリティ |
・セキュリティが整っており安心できる ・生活音が隣人に伝わりやすい |
・プライバシーが保たれやすい ・別途セキュリティ対策が必要 |
初期費用 | ・初期費用が比較的低い | ・土地と建物を一括購入するため、初期費用が高い |
一戸建てとマンションはどちらが向いている?
上記を踏まえて、それぞれ向いている人について解説します。
次のような方は一戸建てが向いているでしょう。
- プライバシーを重視する方
- ガーデニングがしたい方
- ペットを飼いたい方
- 敷地内に駐車スペースがほしい方
一方、マンションは次のような人に向いています。
- セキュリティを重視する方
- 維持管理を専門会社に任せたい方
- 交通アクセスが重要な方
家族や将来の展望も踏まえ、どちらを選ぶか検討しましょう。
まとめ
結婚や出産に合わせて住宅を購入する際は、立地や間取り、周辺施設、安全性などに注目し、いつまでも快適に住めるかどうかを確認しましょう。子供がいる場合は、子育て環境を中心に考えがちですが、子育てが終わった後の人生も考慮する必要があります。今回、解説した内容を参考に、住宅購入のタイミングや間取り、周辺施設、安全性などをチェックして、理想の住宅を購入しましょう。
コラムニスト:ちゅーピー住宅展示場モデルハウス 迫田 ひなの
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“仕事もプライベートもフットワーク軽く!”をモットーに、楽しく真剣な住まいづくりを全力でお手伝いいたします。
・趣味:絵を描くこと
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わが家という夢が望みどおり叶い、わが家と始まる未来が幸せに綴られる。そんな想いから生まれた自由設計の住まい。テクノストラクチャー工法で、耐震性・耐久性とデザインの自由度を両立しました。先進技術で夢の住まいを紡ぎ、長い人生の物語を幸せに紡ぐ。家族の想い出を重ねながら未来へと価値を受け継いでいく住まいをぜひ展示場でご体感ください。