注文住宅の間取りの決め方・4つのSTEPを解説

間取りや使用する材木、設備などをこだわって選ぶことができる注文住宅。注文住宅は、自分の理想とする家を実現できますが、建築に際して一定の知識を身につけておかなければ理想とする住宅を建てられません。
そこで今回は、快適に生活する上で重要な間取りについて、注文住宅での決め方を4つのSTEPに分けて詳しく解説します。

目次
STEP①ゾーニング

STEP②間取りを細かく決める

STEP③収納スペースを決める

STEP④ドアの配置を決める
1,000万円台の注文住宅の間取り
2,000万円台の注文住宅の間取り
3,000万円台の注文住宅の間取り
4,000万円台の注文住宅の間取り
建築士・施工業者と一緒に理想の間取りを決めましょう

STEP①ゾーニング

間取りを決める際には、まずゾーニングをします。ゾーニングとは、キッチン・居間・浴室・寝室などの部屋を分けて配置せずに、似ている部屋を一つのブロックにまとめておおまかに配置する方法です。
例えば、リビング・キッチン・ダイニングを「LDK」というブロックにまとめたり、浴室・トイレ・洗面所を「水まわり」というブロックにまとめたりします。
ここからは、ゾーニングの配置方法について詳しく見ていきましょう。

暮らしやすい動線計画

間取りを考える際には、暮らしやすい動線を意識することが重要です。動線とは移動する経路のことで、効率や利便性、家族とのエチケットなどを考慮して動線を想定します。
動線計画を立てる際には「洗濯動線」「買物動線」「来客動線」などを考えましょう。

洗濯動線とは洗濯物を洗って干し、畳んで収納するまでの動線です。この動線がスムーズにできるように、洗濯機から洗濯物を干す場所までの距離、洗濯物を取り込んでから畳んで収納するまでの効率性を考慮しなければなりません。

買物動線は、食品を購入した際に重い荷物を最短距離でキッチンに持って来れるように意識することが重要です。なるべく駐車場からキッチンまでの距離を短くして重い荷物を運ぶ負担を減らしましょう。

来客動線は、来客時に必要最低限の部屋しか案内しなくて良いように意識します。玄関から客間、トイレが一直線であれば不要なものを見られる心配もありません。

このように、暮らしやすい動線を複数考える必要があります。

風通しのよさ

快適に生活するためには風通しの良さも大切です。風通しを良くするためには、風の通り道を考慮したり、部屋の開口部を増やすことが大切です。

隣の家との距離があまりにも近すぎると、風の通り道ができず風通しが悪くなります。そのため、風を通しやすいように隣の家となるべく距離をとりましょう。
また、部屋の窓は最低でも2つ以上は作りましょう。なぜなら、部屋の窓が一つしかないと風を通せなくなるためです。ただし、ただ部屋の窓を2つ以上にするのではなく、風通しを良くするためには対角線上に作ることが重要です。

このように、風通しを良くするためにはただ窓を多く設置したり、窓のサイズを大きくするのではなく、風の通り道を考慮したり窓の配置に注意が必要です。

明るさ

明るさも快適に生活するための重要なポイントです。
明るさは、家族が集うリビングで最も意識するべきポイントであり、リビングは日当たりの良い場所に配置するのがベストです。ただし、必ずしもリビングを最も日当たりの良い場所に配置できるとは限りません。この場合は、吹き抜けや天窓を利用して日当たりを良くしましょう。

STEP②間取りを細かく決める

ゾーニングを終えたら間取りを細かく決めてます。ここからは、間取りの決め方を失敗しやすいポイントと共に解説します。

間取りの決め方

間取りを決める際は、初めに玄関の方角から決めます。なぜなら、玄関の方角を初めに決めておくことで、希望に近い間取りを作りやすくなるためです。

また、1階にリビングを配置する際は階段の配置も早めに決めておきます。2階に行くときに必ずリビングを通るように階段を配置することで、家族と顔を合わせる機会が自然と増えるためおすすめです。

さらに、同居する家族全員の意見を聞いておくことも大切です。「自分の部屋をどこに配置したいのか」「この間取りは不満」など、家族の意見を聞いた上でなるべく全員が納得できる間取りにしましょう。

間取りで失敗しやすいポイント

注文住宅の間取りは、「家事動線が悪い」「生活音が寝室に響く」など建ててから失敗に気づく場合があります。

家事動線が悪い原因は、キッチンや浴室などの水まわりがまとまっておらず、距離が空きすぎていることで起こります。一見まとまっているように見えても、壁で仕切られると移動距離が長くなるというケースも多いため、壁の存在も忘れずに間取りを決めることが大切です。

また、寝室の隣や真上または真下にトイレや浴室があると、排水音が響いて眠りを妨げる原因になります。トイレや浴室は、音や匂いが生活の妨げにならないように配置しましょう。

STEP③収納スペースを決める

ある程度間取りがまとまってきたら収納スペースも決めます。数十年生活する住宅では、徐々に物が増えて収納スペースが足りないという問題が発生することもあります。
このような問題の発生を無くすための収納スペースの決め方と収納スペースのアイデアを確認しましょう。

収納スペースの決め方

収納スペースを決める際は使いやすさを重視しましょう。収納スペースの使いやすさは、頻繁に使うものが出し入れしやすく、使う頻度が少ないものもわかりやすく保管できることがポイントです。
将来のライフスタイルに合わせて収納スペースを確保したり、生活動線を考慮して収納スペースを決めることで、収納スペースに関する問題を防げます。

収納スペースのアイデア

収納スペースは実用性の高さが重要です。実用性の高い収納スペースのアイデアとしておすすめなのが「床下収納や階段下収納」「つり棚収納」です。

床下収納とは、その名の通り床下に収納スペースを作る方法です。床下を使うことで収納スペースのために部屋数を減らす必要がなくなり、より広く家を使えます。
また、階段下収納は2階建以上の階段がある家におすすめの収納アイデアです。階段下のデッドスペースを収納スペースとして利用するアイデアで、階段幅分の奥行きを確保でき、収納性も高く便利です。

つり棚収納とは、つり棚を用いた収納スペースです。つり棚収納を予定している場合は、予めビスを取り付けておくことで、板を用意すればすぐに収納できて後片付けも簡単になります。

これら以外にも壁面収納やロフト収納、パントリーなどの収納アイデアもあります。生活スタイルに合った収納アイデアを見つけましょう。

STEP④ドアの配置を決める

最後にドアの配置を決めます。
ドアは、動線がスムーズに行える場所に配置しましょう。また、ドアを配置する際にはドアの種類も決めなければなりません。ドアの種類は框扉・開き戸・引き戸が一般的です。

框扉とは、ドアの縁に枠を作り、板材やガラスなどを中にはめ込んだドアのことです。主に玄関からリビングに続くドアに適しています。

開き戸とは、前後に開閉できるドアのことです。最もポピュラーなドアで、個室やリビング、トイレなど、どの部屋にも適しています。

引き戸とは、横にスライドして開閉するドアのことです。開き戸と違い横にスライドするため、開けるときに家族に当たる心配がなく安全です。
このように、ドアは複数の種類がありそれぞれ特徴が異なるため、適切な場所に適切なドアを配置しましょう。

1,000万円台の注文住宅の間取り

注文住宅は予算に合わせて間取りを決めなければなりません。
予算が1,000万円台の場合は、シンプルな外観デザインの住宅を建築でき、間取りも凝ったものは難しくシンプルな住宅になります。
とはいえ、シンプルな空間はどんなテイストの家具も合わせやすく、家具を変えるだけで部屋の雰囲気が一新できるなどの魅力があります。

2,000万円台の注文住宅の間取り

2,000万円台になると、こだわりたい部分と妥協できる部分を明確にすることで理想に近い住宅を建築できます。
予算が2,000万円台の場合は、すべての間取りにこだわると予算オーバーしやすいため、予め譲らない部分と妥協できる部分を明確にして予算内に収まる間取りを考えましょう。

3,000万円台の注文住宅の間取り

3,000万円台は注文住宅の平均的な予算です。つまり、3,000万円台の予算であれば平均的なグレードの注文住宅を建築できます。
間取りや使用する材木、外観なども細かく決めやすく比較的理想に近い住宅を建築しやすいです。
また、3,000万円台後半であればワンランク上のグレードを取り入れられます。

4,000万円台の注文住宅の間取り

4,000万円台になると予算に余裕ができ、理想を形にしやすくなります。間取りや内装、外装、広さも理想に近づけやすい他、ロの字やコの字などさまざまな形状の住宅を建てられます。

建築士・施工業者と一緒に理想の間取りを決めましょう

住宅の知識のない素人が一から間取りを決めるのは難しいです。そのため、建築士や施工業者と共に間取りを決めることで理想を形にできます。
間取りを決める際は、建築士や施工業者に依頼して自分の要望を具体的に伝えましょう。

コラムニスト:ちゅーピー住宅展示場モデルハウス 羽原 忠宏

  • 羽原 忠宏
  • 笑顔と元気が取り柄です(^^)/
    子育て世代の家づくりを得意としております。お客様に寄り添った営業、ご提案を心掛けています。一緒に楽しい家づくりをしましょう♪

    ・趣味:体を動かすこと

  • ちゅーピー住宅展示場モデルハウス
  • わが家という夢が望みどおり叶い、わが家と始まる未来が幸せに綴られる。そんな想いから生まれた自由設計の住まい。テクノストラクチャー工法で、耐震性・耐久性とデザインの自由度を両立しました。先進技術で夢の住まいを紡ぎ、長い人生の物語を幸せに紡ぐ。家族の想い出を重ねながら未来へと価値を受け継いでいく住まいをぜひ展示場でご体感ください。

最終更新日:22/11/11

【2022年最新版】新築の間取りにおける成功・失敗例を解説

新築の注文住宅を建てる際、間取りに頭を悩ませる人は多いでしょう。間取りを自分で決定できることが新築注文住宅の利点ですが、実際住み始めてから後悔するケースは少なくありません。
とはいえ、失敗の多くは、実際の生活を入念にシミュレーションすることで予防できます。
本記事では、新築の間取りでよくある失敗例と成功例、さらに新築の間取りで失敗しないためのポイントを解説します。

目次
新築の間取りでよくある失敗例

新築の間取りにおける成功例

新築の間取りで失敗しないためのポイント

日興ホームは様々なプランのご提案が可能

40代で住宅ローンを組める可能性はある

新築の間取りを決定する際失敗しないために、ここからは新築の間取りでよくある失敗例をいくつかご紹介します。

部屋数が多い・少ない

新築物件を購入したら、長く住み続けられることが理想です。
しかし、長く住む間にライフステージに変化が生じます。そのため、必要な部屋の広さや数はステージごとに変化するのです。部屋数が少なくプライベートスペースを確保できなかったり、多すぎて部屋を持て余したりする状況は避けなければなりません。

そのため、将来的なライフステージの変化数をイメージして、居住人数の変化に対応できる間取りの設計が重要です。

細かく部屋数を増やしたくない場合は、動かせる間仕切りなどを設置することがおすすめです。間仕切りにより状況に応じて部屋を分割したり、1部屋にしたりできる設計方法もあります。

収納が足りない

新築の間取りを考える際、生活スペースの広さやデザインを優先しすぎ、収納スペースへの意識が薄れがちです。
しかし、収納スペースが少ないと、部屋に物が溢れがちとなります。その結果、生活スペースが狭くなったり、部屋の景観が崩れたりする傾向に陥ります。
将来的な視野から、収納スペースは広めに確保しておくとよいでしょう。

また、間取りの大きさに余裕がない場合は、床下や階段下、屋根裏などのデッドスペースを活用した収納を作ることを推奨します。

生活動線が悪い

広くておしゃれな家であっても、生活動線が悪いと、日々の暮らしに不便さを感じることになります。デザイン性は重要視しすぎると、快適性や機能性が乏しくなることもあり、住み始めてから後悔する危険性が高まります。

そのため、起床から就寝までどのような動線を描くのか、家族それぞれのライフスタイルを想定して間取りを考えましょう。

生活動線が悪い失敗例

また、キッチンで作業のしやすさといった家事動線は、毎日の作業であるため必ず考慮しなければなりません。

家族全員が快適に過ごせる生活動線をシミュレーションしながら、間取りを決定することがキーポイントです。

コンセントが少ない・位置が悪い

テレビ・パソコン・掃除機など、生活するうえで必要な家電は数多くあります。
そのため、コンセントが届きにくい場所にあったり、数が少なかったりすると、生活に不便さが生じてしまいます。

どこに何の家電を設置するか、どこにあれば便利に活用できるかといった点をあらかじめ考慮しておきましょう。その際、現在所持している家電製品の数を確認しておくことが、設置するコンセントの数や位置を決める役に立ちます。

室温・日当たり

広いLDKや、吹き抜けの間取りに憧れを抱く方は多くいらっしゃいます。しかし、こういった間取りは空調の効きが悪くなり、室温を調整しにくい側面があることを把握しておかなければなりません。

吹き抜けなどのオープンな間取りにする場合は、高断熱・高気密素材や全館空調システムなど、空調機能を高める機能を設置しましょう。

また、日当たりの良し悪しにより失敗するケースが多くあります。

こうした失敗例は、ある程度建築構造の知識がないと想定しにくい可能性が高いです。
そのため、間取りを決める際には、必ず専門知識が豊富な住宅メーカーに相談することをおすすめします。

音が気になる

屋内での生活音や屋外からの騒音など、騒音トラブルを回避することは快適に過ごすためには必要な条件です。

音に関する失敗例

間取りを考える際には、どの部屋に遮音性に優れた建設材を使用すべきであるか、音が届きやすい場所の近くに寝室を置かないなどの工夫が必要です。

外からの視線が気になる

窓や玄関が人通りの多い道に面していると、外からの視線が気になりがちです。
カーテンを閉めれば気になりませんが、それでは閉塞感が増してしまい快適さが損なわれます。

そのため、道路沿いに窓を設置する際には、敷地周辺を事前に調査しておくことをおすすめします。また、視線が気になる方は、間取りを変更するか、すりガラスを採用するなどで対策を施しましょう。

新築の間取りにおける成功例

ここからは、間取りを工夫することで、機能性や快適性を高めた成功例をご紹介します。

水回りをまとめて家事を楽に

家事の多くは、料理・洗濯・風呂掃除・トイレ掃除など水回り作業が占めています。
そのため、キッチンや洗面脱衣所、風呂などの水回りを近くにまとめることがおすすめです。家事動線が整うことで毎日の家事が効率的になり、そして移動が少ないため楽に行えます。

可動式の間仕切りで部屋数を変更可能に

快適な住宅には20年、30年と長く住み続けたいものです。しかし、時間の経過とともにライフステージに変化が訪れます。

ライフステージの変化例

ライフステージの変化による居住人数の増減に対応するため、可動式の間仕切りを設置しておくことを推奨します。部屋数を変えられる間取りにしておくことで、部屋数の不足や持て余しの可能性が削減できます。

吹き抜けのリビングで明るく広々とした空間を実現

リビングを吹き抜けにすることで、狭い敷地面積であっても広々とした開放感のある間取りに見せられます。また、多くの光を室内に取り込めるため、日当たりがよい快適な空間にできます。

ただし、前述の失敗例にあるように、吹き抜けの部屋には空調管理が難しいデメリットを有しています。リビングの間取りを吹き抜けにする際は、高断熱・高気密素材を使用することや床暖房の設置など、室温を快適に保つ工夫を取り入れてください。

新築の間取りで失敗しないためのポイント

新築の間取りで、失敗しないためのポイントをまとめて解説します

実際の生活をイメージする

生活動線・収納スペース・コンセント配置などの失敗は、実際の生活を十分にイメージできていないことに起因します。

起床から就寝までの生活動線・家事の作業動線・所有している物の量や配置などを事前にイメージし、不便な点がないかどうかを確認しておきましょう。

また、ライフステージの変化による居住人数の増減も考慮しておく必要があります。将来的に子どもが自立したり、親と同居したりすることになっても、対応できる間取りを工夫しておくことをおすすめします。

周辺環境を調べる

外部からの騒音・視線・日当たりでの失敗は、事前の周辺環境に関する調査不足が原因です。新築物件周辺の人通りや交通量、周囲の建物との位置関係、日当たりなどを入念にチェックしておきましょう。

事前のリサーチを受けて、「人通りの多い道路側に玄関を設置しない」「車道近くに寝室を設置しない」「日当たりが良過ぎるところには日除けを設置する」など、周辺環境に合わせた間取りを設計してください。

デザインばかり優先しない

つい優先しがちなデザイン性ですが、肝心な住宅の機能性や快適性が損なわれてしまっては意味がありません。広いLDKや吹き抜けの部屋などは、開放感がありデザイン性に優れています。

しかし、冷暖房が効きにくく、話し声が家全体に響くといったデメリットの側面もあります。

そのため、長く住み続けられる住宅を目指すため、デザイン性だけでなく、機能性や快適性も考慮した間取りを決定することが大切です。

日興ホームは様々なプランのご提案が可能

新築間取りの失敗例と成功例を解説・ご紹介しました。
失敗例の多くは、実際の生活をイメージし周辺環境を調査することや、事前の綿密な生活シミュレーションにより回避対策ができます。

日興ホームは、快適な間取り設計に関する豊富な知識と実績を誇っております。そのため、お客様の理想とするデザイン性と機能性・快適性を兼ね備えた住宅をご提案いたします。

また、広島周辺に特化した地域密着型の工務店であるため、新居の周辺環境に関するリサーチもお任せください。

広島で新築住宅の建設をお考えの方は、ぜひ日興ホームにお問い合わせください。

コラムニスト:アスタ住宅展示場モデルハウス 榎本 尚剛

  • 榎本 尚剛
    アスタ住宅展示場モデルハウス

    自遊に、くらす。がコンセプトのBinO(ビーノ)。アスタ住宅展示場では、ビーノシリーズの2つの家を同時に体感できます!「どちらの家にしようかな?」「どちらの家も見てみたい!」そんな時は、ぜひモデルハウスにおいでください。変わっていくライフスタイルに合わせた家選びをお手伝いします!

最終更新日:22/06/24