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【金利の種類①】変動金利
家を建てるにあたって、多くの方が検討されるであろう「住宅ローン」。
世の中にはさまざまな金融機関があって、それぞれの金融機関でローンの商品を多数扱っています。
その住宅ローンを組む際に気になるのが、「金利」。
金利には主に3つの種類があります。
「変動金利型」「固定金利期間選択型」「全期間固定金利型」の3つの中から、
今回は「変動金利型」についてお話いたします。
変動金利型の特徴
「変動金利型」では、その名の通り金利の数値が変動します。
その特徴を、項目を分けながら見ていきましょう。
●半年ごとに金利の見直しが行われる
定期的に見直しが行われる金利に連動して動くので、
簡単に言うと金利が下がれば返済額は減少しますし、金利が上がればその分増加します。
●返済額の見直しにはいくつか決まりがある
では、半年に1回、返済額がコロコロ変わるのか?というと、答えは『NO』です。
返済額が変わるのは5年に一度。金利の見直しの状況を把握していれば、5年毎の見直しによる増額を考慮して、資金を準備しておくこともできます。
5年に一度の見直しの際に金利が上昇していた場合、返済額は上昇するわけですが、その際の上昇幅は1.25倍が上限です、という決まりがあります。
●金利上昇によるリスク
返済額の見直しにはルールがあって、それだけ見るとあまり大きな上昇はしないようになっているように思えるかもしれません。
しかし、本質的に借り入れたお金に対する金利が半年に一度変動することには変わりありません。
返済額の中には、「元金」と「利息」の2種類のお金が含まれています。
例えば、月々10万円返済する方の初回返済の内訳が、【元金:4万円、利息:6万円】だったとします。
仮に金利が上がった時、5年経つまで返済額は10万円のままですが、払うべき利息は増額していますので、例えば【元金:2万円、利息:8万円】というように、返済額における利息の割合が増えていきます。
もし金利の上昇が大きかった場合、既定の返済額では利息を払いきれず、「未払い利息」が発生する可能性も。
もちろん金利が下がれば返済額は減りますので、そのメリットは大きい。ですが、そればかりに気を取られるのではなくて、金利の上昇による返済額の増加の可能性と、その仕組みを把握すべきです。
●変動金利のメリット
デメリットばかりを強調してしまったようですが、ここからは、以上の内容を理解したうえで、変動金利のメリットと、どんな人に変動金利が向いているのかということをお話しします。
基本的に、変動金利は金利が低めに設定されています。ですから、金利が低い状態で推移した場合にはお得になることは間違いありません。ぜひとも活用したいメリットですよね。
では、どんな場合にデメリットを抑えて最大限の活用ができるでしょうか。
例えば、夫婦共働きで、住宅ローン支払い以外の余裕資産が確保できる方であれば、もし金利が上がったとしても、繰り上げ返済することで、先述のように「利息が増えて、元金が支払えない」状態を回避できます。5年に一度の見直しを前に、可能なだけ支払いを済ませて、金利上昇の影響を小さくすることもできますね。
その他に、返済期間が短い場合には金利が比較的変動しにくく、その分リスクを抑えられます。借入金額が少ない場合も、金利上昇による影響は少なくて済みます。
選択はしっかり把握したうえで。
「変動金利」について、メリットやデメリットをお話してきました。
大切なのは、『変動金利は良いもの/ダメなもの』などと決めつけてしまうのではなく、選択肢の一つとしてそのメリットとデメリットを自分できちんと把握すること。それが、自分が選ぶべきものなのか、そうでないのかを見極める材料になります。
今回はお話しできなかった「固定金利期間選択型」、「全期間固定金利型」についても随時発信していきますので、住宅ローンを選ぶ際に参考にしていただければと思います。